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近年再流行・・・抗生物質を飲まないと治らない恐ろしい性病「梅毒」の特徴

梅毒は昔から知られていた性感染症で、大航海時代以降のヨーロッパや日本の戦国時代の記録でも確認することができます。1940年代後半にペニシリンが発売されるまでは根本的に治療をする手段がなく、死の病として恐れられてきました。現在は抗生物質を投与することで梅毒を完治させることができるため、2000年代には過去の病気と考えられるようになりました。ところが2011年以降に日本国内で梅毒感染者・患者数が増加しており、2019年には日本国内で7千件が報告されています。梅毒は2010年頃から10年間で、感染者数が約10倍に増えたことになります。

梅毒はトレポネーマと呼ばれる細菌に感染すると発症する病気で、主な感染経路は性行為です。発症初期は感染力が非常に強く、性行為の際にコンドームを着用しても予防をすることができません。患者の皮膚にできた病変部や発疹した部分から排出される膿に接触するだけでも、感染してしまうことがあります。

症状の特徴ですが、重い合併症を発症するまでは痛みなどの自覚症状が出にくいことです。段階的に発症と無症状の期間を繰り返しながら、何年もかけて病気が進行します。治療をせずに放置すると軟骨や筋肉に腫瘍ができて変形したり、内臓や脳が侵されて最終的に死に至ります。症状は4つの段階(1~4期)に分けられ、10年以上の長い期間をかけながら少しずつ悪化します。

梅毒は感染初期(第1期)は病原菌が侵入した部分の皮膚にしこりができますが、この段階では痛みなどの自覚症状がないので気づかないケースがほとんどです。放置してもしこりは消失しますが、感染後3ヶ月~3年の間に全身にバラ疹と呼ばれる赤い発疹が出ます(第2期)。発疹が出るのは一時的で痛みはありませんが、発熱や全身の倦怠感の症状が出る場合があります。

第2期を過ぎると数年間にわたり無症状の潜伏期間が続きますが、第3期に入ると皮膚・筋肉・軟骨などにゴムのような腫瘍ができます。感染後10年以上(第4期)が経過すると、内臓や脳が侵されて最終的に死に至ります。ちなみに現在は治療薬が開発されているので、第3期以降の段階まで病気が進行するケースは稀です。ただし完治後も免疫を獲得することができず、再感染すると再発します。

梅毒は感染後3年くらいの間は一時的に皮膚のしこりや発疹などの症状が出ますが、放置しても自然に消失するので病気に罹っていることに気づきにくいという特徴があります。感染後3年以内は目立った症状は出ませんが、非常に強い感染力をもちます。このため、本人が気づかない間に他の人にうつしてしまう危険性が高くなります。性風俗店に勤務する女性が梅毒に感染して、気づかない間に多くの人に感染させていたというケースがあります。梅毒は初期の段階で自覚症状が出にくいので、感染の有無を調べるためには血液検査を受ける必要があります。