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器具や注射針の使い回しが少なくなった近年、B型肝炎の感染経路は性交渉が多い

B型肝炎は発症しても泌尿器や生殖器には症状が出ませんが、肝炎・肝硬変や肝臓がんを引き起こす恐ろしい性感染症のひとつです。B型肝炎の感染経路ですが、医療器具の使い回しなどによる血液感染や性交渉が挙げられます。30年以上前は集団予防接種などの際に針だけを交換して注射器が使い回しされており、このことが原因でウイルスに感染するケースがありました。現在は日本国内では注射器などの医療器具は全て使い捨てにされるようになったので、医療器具を通して伝染が起こる心配はありません。

医療行為による感染はなくなりましたが、今でもオーラルセックスを含む性交渉が原因でB型肝炎をうつされるケースは少なくありません。肝炎は感染してから数週間程度で急性肝炎を起こして、全身の倦怠感や発熱・黄疸などの症状を起こす場合があります。急性肝炎を発症して治癒すると、ウイルスが排除されるので再発することはありません。一部の患者は慢性肝炎を起こし、長期間にわたり無症状でウイルスが体内に残留した状態が続きます。この状態を無症候性キャリアと呼び、何十年も経過した後に肝硬変や肝臓がんを発症します。

B型肝炎ウイルスに感染した後に慢性化して無症候性キャリアの状態が続くケースがありますが、無症状の間でも病気に気づかずに他の人にうつしてしまう恐れがあります。性交渉の際にB型肝炎を予防するためには、男性がコンドームを着用することが必須です。ただしB型肝炎は他の肝炎ウイルスと比べて感染力が非常に強いので、コンドームを着用するだけでは十分とはいえません。

コンドームの着用以外でB型肝炎を予防する方法として、ワクチン接種を受けることができます。B型肝炎のワクチン接種は4~6ヶ月の間に合計3回実施する必要がありますが、一度免疫を獲得すれば最低15年間は予防効果が持続します。年齢が低いほどワクチン接種で免疫獲得に成功する確率が高く、20代までに済ませておくと高い予防効果が期待できます。40代以降にワクチン接種を受けた場合は、免疫を獲得できる確率が80%くらいに低下してしまいます。

性感染症と聞くとクラミジアや淋病などを思い浮かべる人が多いですが、B型肝炎ウイルスにも伝染する可能性があります。複数のパートナーと性行為をする人は、予防のためにワクチン接種を受けておくようにしましょう。ちなみにC型肝炎はワクチンで予防をすることができないので、コンドームなどで予防対策を講じる必要があります。